知らないと危ない!泥棒が狙う「壊されやすい鍵」とは?今すぐ見直したい防犯対策
はじめに|「うちは大丈夫」と思っていませんか?
「まさか自分の家が狙われるなんて」――。そう話す被害者は少なくありません。泥棒や空き巣の被害に遭う人の多くが、事件の前日まで“自分とは無縁”だと感じていたといいます。
しかし、警察庁の統計によると、住宅への侵入窃盗は全国で依然として数万件規模で発生しており、特に「住宅街の一軒家」「昼間の留守時」「古い鍵」という条件が重なると、狙われる確率が高くなります。泥棒は「侵入に5分以上かかると諦める」とも言われていますが、逆に言えば“5分以内に壊せる鍵”は標的になりやすいということです。
「鍵が開けづらくなった」「回りが重く感じる」「もう10年以上交換していない」――そんな症状が出ている鍵は、単なる経年劣化だけでなく、防犯性能の低下を意味している場合もあります。見た目は問題なくても、内部の構造が古いタイプであれば、ピッキングやサムターン回しといった侵入手口に弱い可能性があります。
この記事では、泥棒がどんな手口で鍵を壊して侵入してくるのか、どんなタイプの鍵が狙われやすいのかをわかりやすく解説します。そのうえで、「防犯性の高い鍵」への交換や、今すぐできる身近な防犯対策についても具体的にご紹介します。
「まだ壊れていないから大丈夫」ではなく、「壊される前に守る」。
これが現代の防犯対策の基本です。まずはご自宅の鍵を見直すことから始めてみましょう。
空き巣・泥棒の侵入手口はどうなっている?
「泥棒は夜中にやってくる」と思われがちですが、実際には昼間の留守中に起きる侵入被害が最も多いことをご存じでしょうか。共働き家庭の増加や、外出時間の長い平日昼間は、住宅が無防備になりやすい時間帯です。泥棒はそのスキを狙っています。
2-1. 最新データから見る侵入経路ランキング
警察庁の「令和5年犯罪統計」によると、侵入窃盗の主な侵入口は以下の通りです。
- 第1位:玄関(約45%) … 鍵の破壊・ピッキングなどによる侵入
- 第2位:窓(約35%) … ガラス破りやクレセント錠の開錠
- 第3位:勝手口・裏口(約10%) … 目立たない出入口を狙うケース
侵入口の約8割が「玄関または窓」からであり、つまり鍵と窓まわりの防犯性能が最重要ポイントだと言えます。特に「住宅密集地」「比較的静かな地域」では、侵入時の音や人目が気づかれにくいため、犯人にとっては格好の環境です。
また、侵入にかかる時間が5分以内なら約7割、10分を超えるとほとんどの犯人が諦めるという調査結果もあります。つまり、“侵入に時間がかかる家”=“狙われにくい家”というわけです。
2-2. よく使われる“鍵破り”の手口
泥棒が実際に使う侵入方法は、時代とともに進化しています。古い鍵を使っている住宅ほど、こうした手口に弱い傾向があります。
ピッキング
鍵穴に特殊な工具を差し込み、内部ピンを操作して解錠する手口です。ピンシリンダー・ディスクシリンダーなど、古い構造の鍵は数十秒で開けられることもあり、最も代表的な侵入方法として知られています。
サムターン回し
玄関ドアの内側にある“つまみ”(サムターン)を、ドアスコープや郵便受けのすき間から特殊器具で回して開ける手口。外から鍵を破らなくても侵入できるため、被害件数が多い傾向にあります。
バンピング
バンプキーと呼ばれる特殊な鍵を差し込み、軽く叩いてピンを跳ね上げることで開錠する手法。短時間で静かに開けられるため、ピッキング防止ピンのない旧型シリンダーでは非常に危険です。
ドリル破壊・こじ開け
ドリルで鍵穴を直接壊したり、バールでドアをこじ開けたりする荒っぽい手口です。玄関周りが見えにくい家や、夜間照明がない住宅で発生しやすく、補助錠がないと数秒で侵入されることもあります。
これらの手口は、「壊されやすい鍵」「構造が古いドア」を持つ住宅ほど成功率が高く、実際の被害報告でも旧式の鍵が多く狙われています。
次の章では、こうした侵入手口に弱い「壊されやすい鍵」の特徴について、具体的に見ていきましょう。
泥棒が狙う「壊されやすい鍵」の特徴
空き巣や泥棒が侵入する際、最初に狙うのは「壊すのに時間がかからない鍵」です。古い住宅や賃貸物件の多くでは、まだ旧型のシリンダーが使われており、防犯性能が著しく低い場合があります。ここでは、実際に被害が多い「壊されやすい鍵」の特徴を見ていきましょう。
3-1. ピンシリンダー・ディスクシリンダーなど旧型タイプ
1990年代以前に多く採用されていたピンシリンダー錠やディスクシリンダー錠は、内部構造が単純なため、ピッキング工具で容易に解錠されてしまうのが最大の弱点です。特に、ディスクシリンダーは一時期「日本中の住宅に使われている」と言われたほど普及していましたが、現在では防犯性能の低さからメーカーも生産を終了しています。
このタイプの鍵は、泥棒の間では「最も簡単に開けられる」とされ、実際の被害報告でも頻出しています。
「鍵穴が縦長」「ギザギザの片側カットキー」「鍵番号が刻印されている」といった特徴がある場合は、要注意です。
交換の目安:10年以上前に取り付けたままの鍵であれば、防犯性の低下を疑いましょう。現在主流のディンプルキーなどに交換するだけでも、ピッキング耐性は飛躍的に向上します。
3-2. ドアスコープ・郵便受けから操作できる構造
泥棒が玄関ドアを破らずに侵入する手口として、ここ数年増えているのがサムターン回しです。これは、ドアの内側についた「つまみ(サムターン)」を、外部から工具を差し込んで回すというもの。特に古いドアや安価な玄関ドアでは、ドアスコープ(覗き穴)や郵便受けの隙間から簡単に内部にアクセスできてしまいます。
ドアスコープがねじ込み式で取り外せるタイプや、郵便受けが大きく開く構造の場合、外部からの侵入リスクが高まります。
また、サムターン部分が大きく操作しやすい形状のものは、犯人にとって“回しやすい”という致命的な弱点になります。
対策:サムターンカバーや外れないタイプのドアスコープに交換するだけでも、被害リスクを大幅に減らすことができます。
3-3. ワンドアワンロック(鍵が一箇所だけ)の危険性
一見、鍵が正常に機能していれば十分に思えるかもしれませんが、「ワンドア・ワンロック」の状態は防犯上とても危険です。ひとつの鍵が破られれば、それだけで侵入を許してしまうからです。泥棒にとっては、「突破すべき鍵が1つだけ」というのは理想的な条件です。
国土交通省の推奨する防犯ガイドラインでも、「ツーロック(補助錠)を設けること」が基本とされています。補助錠を取り付けることで、犯人が侵入にかかる時間を倍以上に引き延ばすことができ、心理的にも強い抑止効果を発揮します。
補助錠の設置ポイント:メインの鍵と縦方向で離れた位置(上部または下部)に取り付けると、工具を2回使う必要が生じ、開錠難易度が大幅に上がります。
3-4. 古い賃貸物件・中古住宅のまま使われている鍵
中古物件や長年住み続けている賃貸住宅の場合、入居前から同じ鍵が使われているケースが少なくありません。こうした住宅では、前の入居者が合鍵を持っている可能性や、業者関係者による複製のリスクもあります。実際に「前の住人の合鍵で侵入された」という事例も報告されています。
防犯性という観点では、鍵の経年劣化だけでなく、“誰がその鍵を持っているか分からない”というリスクも無視できません。入居時・購入時に鍵を交換していない場合は、すぐにでも交換を検討しましょう。
――これらの条件にひとつでも当てはまる場合、あなたの家の鍵は泥棒にとって「壊しやすい」状態かもしれません。
次の章では、どんな鍵が「壊されにくい」「防犯性が高い」とされているのか、そのポイントを詳しくご紹介します。
防犯性能が高い「壊されにくい鍵」の条件
「壊されやすい鍵」がある一方で、泥棒が手を出しにくい「壊されにくい鍵」も存在します。ピッキングやサムターン回しが全盛だった時代に比べ、近年の防犯技術は格段に進化しています。ここでは、実際に防犯性能が高いとされる鍵の条件を紹介します。
4-1. ディンプルキー・ロータリーディスクシリンダー
現在、最も一般的で防犯性の高いとされるのがディンプルキーです。鍵の表面に複数の小さなくぼみ(ディンプル)があり、内部構造が複雑なため、ピッキングやバンピングによる解錠がほぼ不可能です。
従来のギザギザした片側カットキーに比べ、ディンプルキーは複雑な立体構造を持ち、内部ピンの数も多いのが特徴。メーカーによっては数億通りの組み合わせがあるため、合鍵の不正コピーも極めて困難です。
また、MIWAやGOAL、ALPHAなど国内主要メーカーの多くが「ロータリーディスクシリンダー」方式を採用しており、回転ディスク構造でピッキング対策を強化しています。こうした鍵は、工具でこじ開けようとしても内部が壊れにくく、破壊耐性も高いのが特徴です。
ポイント:ディンプルキーには「メーカー純正キーのみ複製可能」というセキュリティ認証カード付きタイプもあります。防犯性をさらに高めたい方におすすめです。
4-2. サムターン回し防止機能付き錠前
前章で紹介した「サムターン回し」対策として開発されたのが、サムターン回し防止機能付きの鍵です。室内側のつまみ(サムターン)が外側から操作できないように工夫されています。
- 空回り式サムターン: 外部から器具を差し込んでも、サムターン自体が空回りして開錠できない。
- 着脱式サムターン: 外出時にサムターン部分を取り外しておけるタイプ。留守中の防犯性が高い。
- 押し込み操作式: 単純に回すだけでなく、押し込む・回す動作が必要で、工具操作を困難にするタイプ。
これらの製品は、特に一戸建てや低層マンションなど「玄関ドアからの侵入リスク」が高い環境に有効です。室内の安全性を高めるためにも、サムターン構造をチェックしてみましょう。
4-3. 防犯建物部品「CPマーク」認定製品
鍵選びの際に注目したいのが、「CPマーク」の存在です。
これは「防犯性能の高い建物部品」として、警察庁をはじめとする官民合同会議が認定している公的なマークで、「Crime Prevention(防犯)」の頭文字を取っています。
CPマークが付いた鍵や補助錠は、5分以上の侵入耐性があることを試験で確認済みの製品です。玄関錠だけでなく、サッシ、ドア、窓ガラス、面格子など幅広い製品に存在します。つまり、鍵単体だけでなく「家全体の防犯性」を底上げする指標としても有効です。
CPマークの確認方法:
製品本体やパッケージ、メーカー公式サイトなどに「CP認定」のロゴが記載されています。特に新築・リフォーム時には、玄関ドアやサッシの選定時にチェックしておきましょう。
4-4. ツーロック(補助錠)の設置
どんなに高性能なシリンダーでも、ひとつだけの鍵では突破されるリスクがあります。
防犯の基本は「時間をかけさせる」こと。ツーロック(補助錠)を設置することで、犯人は2倍以上の手間をかける必要があり、その分だけ発見リスクが高まります。
最近では、後付けできる補助錠や、サムターンを挟み込むタイプの簡易錠なども豊富に販売されています。DIYでも設置可能なものが多いため、費用を抑えて防犯レベルを上げたい方にもおすすめです。
――このように、鍵の構造や設計次第で、防犯性能には大きな差が生まれます。
「古い鍵」から「防犯設計の鍵」へ変えることで、侵入リスクを格段に下げることができるのです。
次の章では、こうした防犯性の高い鍵に交換すべき「タイミング」や、「壊される前のサイン」について詳しく解説します。
こんな兆候があったら要注意!鍵交換のタイミング
鍵は「壊れたら交換するもの」と思われがちですが、実際には壊れる前に交換すべきタイミングがあります。
鍵は年月とともに内部の摩耗が進み、精度が低下します。さらに、構造が古いタイプであれば、防犯性能そのものが時代遅れになっている可能性もあります。
以下のような兆候が出ている場合は、「防犯上の危険サイン」と考えてください。
5-1. 鍵の回りが重い・抜けにくい
鍵を差し込んでもスムーズに回らない、引き抜くときにひっかかる――。
こうした症状はシリンダー内部の摩耗や汚れ、ピンの変形が原因のことが多く、ピッキング耐性が弱まっている可能性もあります。
潤滑スプレーなどで一時的に改善しても、内部劣化が進行している場合はすぐに再発します。
「最近、少し回しづらい」と感じたら、早めの交換を検討しましょう。
5-2. 鍵穴やドア周りにキズ・異物がある
鍵穴の周囲に小さなキズや擦れ跡がある場合、不審者が解錠を試みた痕跡かもしれません。
特に夜間や外出中に身に覚えのないキズを見つけた場合は要注意。ピッキング工具が差し込まれた形跡である可能性もあります。
また、鍵穴にゴミや異物が詰まっている場合、内部のピンが正常に動作せず、鍵が破損する危険性もあります。そのまま使用を続けるのは危険です。
5-3. 10年以上交換していない
一見問題なく使えていても、10年以上経過した鍵は設計自体が古く、防犯基準を満たしていない可能性があります。
1990年代以前の住宅や、建築当初から同じ鍵を使い続けている物件では、ピッキング・サムターン回し・バンピングなど、現代の侵入手口に対応できていないことがほとんどです。
メーカーも定期的に防犯性能を改良しており、古い型番のシリンダーは交換部品の供給が終了しているケースもあります。10年を超えたら、安全のために交換を検討しましょう。
5-4. 近所で空き巣・不審者情報があった
「うちは被害に遭っていないから大丈夫」と思ってしまいがちですが、近隣で空き巣被害が出た地域は“次の標的”になりやすい傾向があります。
犯人がその地域の環境や侵入しやすい家を事前に調べている場合、再び同じエリアで被害が起こることも少なくありません。
ニュースや防犯メールで不審者情報を見かけたら、鍵や窓の点検を行うタイミングです。
とくに旧型の鍵を使用している場合は、早めの交換が安心です。
5-5. 鍵を紛失した・退去者がいる
鍵を落とした、失くした、以前の入居者が合鍵を持っている――これらは防犯上の重大リスクです。
「鍵を知らない誰かが持っている可能性」がある時点で、家の安全は確保されていません。
特に賃貸住宅や事業所の場合、退去者・退職者の持つ鍵が返却されていないケースも多く、後日トラブルにつながることも。鍵をなくした、または人の入れ替わりがあった場合は、即日交換をおすすめします。
5-6. 鍵の種類が古く、防犯マークがない
現在の防犯基準では、CPマークなどの公的認定が付いた鍵が推奨されています。
古いタイプの鍵にはこの認定がなく、耐ピッキング性能や破壊耐性が十分でないことがほとんどです。
玄関ドアを見て「CP」「防犯建物部品」などの刻印が見当たらない場合は、交換の検討をおすすめします。
――鍵の不調や経年劣化、周囲の環境変化は、防犯見直しのサインです。
次の章では、「自分でできる防犯対策」と「プロに依頼すべき判断基準」について、実践的に解説します。
自分でできる防犯対策と、プロに頼むべき判断基準
鍵交換や防犯対策は、「専門業者に頼まないと何もできない」と思われがちですが、実は自分でできる簡易対策もたくさんあります。
ただし、誤った方法でDIYするとドアや鍵を傷めたり、防犯性を下げてしまうことも。
ここでは、自分でできる対策と、プロに任せるべきケースを整理してご紹介します。
6-1. 今すぐできる簡易的な防犯対策
まずは、自宅の玄関・勝手口・窓まわりに対して、費用をかけずに実践できる防犯対策から始めましょう。
① ドアスコープカバー・サムターンカバーを設置する
ドアスコープからの「サムターン回し」を防ぐには、内側からカバーを付けるだけでも効果的です。
サムターン部分を覆う透明カバーや、取り外し式の防止プレートなど、ホームセンターや通販でも簡単に入手できます。
② 補助錠を追加する
ツーロック(補助錠)は、防犯の基本。後付けタイプの補助錠なら、穴あけ不要で設置可能なものもあります。
特に「上部または下部にもう1箇所鍵を増やす」ことで、侵入時間を大きく延ばせます。
最近ではスマートロックやマグネット式補助錠など、工具不要のタイプも人気です。
③ 人感センサー付き照明を設置する
泥棒は「人目を避ける」のが鉄則です。玄関や通路、駐車場に人感センサー照明を設置するだけでも、心理的な抑止効果があります。
ソーラー式タイプも多く、配線工事が不要なものなら手軽に導入できます。
④ 窓ガラスに防犯フィルムを貼る
窓ガラスからの侵入も依然として多いです。
防犯フィルムを貼ることで、ガラス破りに時間がかかり、犯人が諦めやすくなります。
CPマーク付きの厚みのあるタイプを選ぶとより効果的です。
⑤ 防犯砂利・防犯ステッカーで“見せる防犯”
玄関まわりや窓下に「防犯砂利」を敷くと、踏むたびに音が鳴るため侵入者が警戒します。
また、「防犯カメラ作動中」「センサーライト設置」などのステッカーも有効。
実際にカメラを設置していなくても、“見せる防犯”は心理的効果が高い対策です。
6-2. プロの鍵業者に依頼すべきケース
一方で、DIYでは対応が難しいケースや、誤った施工がリスクになるケースもあります。
以下のような場合は、迷わずプロの鍵業者に相談しましょう。
① 鍵の種類が分からない・合鍵が出回っている
ピンシリンダー、ディスクシリンダー、ディンプルキーなど、鍵の種類によって対策は異なります。
また、合鍵を紛失したり、誰がコピーを持っているか不明な場合は、シリンダーごと交換が必要です。
プロの業者なら鍵の種類やメーカーを即座に判別し、適切な防犯グレードの鍵を提案してくれます。
② 鍵が2箇所以上ある・電子錠と併用している
玄関ドアに2つ以上の鍵が付いている場合、それぞれ異なるシリンダーを扱う必要があります。
また、電子錠・スマートロックと併用している場合は、誤った取り付けで動作不良を起こすリスクも。
配線や位置調整が必要なケースは、専門工具を持つ業者に依頼した方が安全です。
③ ドアや建物の構造が特殊
防火ドア、鉄扉、輸入住宅の特殊金具などは、汎用の鍵が合わないことがあります。
強引に交換するとドア枠を傷つけたり、気密性が低下してしまう場合も。
建物の構造に合ったシリンダーを選定するのも、専門知識が必要です。
④ 夜間や緊急時の対応が必要
「鍵が回らなくなった」「閉め出されてしまった」といった緊急トラブル時は、無理に開けようとせず、24時間対応の鍵業者に依頼しましょう。
無理にこじ開けると、ドアの破損や高額修理につながることもあります。
――「自分でできる対策」と「プロの施工」をうまく組み合わせることで、防犯効果は何倍にも高まります。
次の章では、玄関以外にも意外な“侵入口”があることを踏まえ、家全体で防犯を考えるポイントをご紹介します。
防犯対策は“家全体”で考える|玄関以外のチェックポイント
泥棒の侵入経路として最も多いのは玄関や窓ですが、実際の被害を見ると「思わぬ場所から侵入されていた」というケースも少なくありません。
防犯対策は「玄関だけ」で完結するものではなく、家全体を一体として考えることが重要です。
7-1. 勝手口・裏口は“盲点”になりやすい
特に一戸建て住宅では、勝手口や裏口が“死角”になりやすく、侵入リスクが高い場所です。
調理場や物置の出入り口として使われることが多い勝手口は、人目が少なく、防犯対策が後回しにされがちです。
勝手口に付いている古いドアノブ錠や簡易ロックは、バールなどで容易に破壊されてしまうことがあります。
玄関と同等の防犯性を備えた鍵や補助錠を設置し、外から見えにくい場所には人感ライトを設けると安心です。
7-2. 窓からの侵入も多い|ガラス破り対策を忘れずに
空き巣の侵入経路として、窓からの侵入は全体の3割以上を占めています。
特に1階やベランダに面した窓は要注意。
クレセント錠(窓のカギ)は本来“気密を保つための部品”で、防犯を目的とした設計ではありません。
対策としては、以下の方法が効果的です。
- 窓用補助錠を取り付けて、二重ロックにする
- ガラス破りに時間がかかる防犯フィルムを貼る
- 格子・面格子を取り付け、外部からの侵入を防ぐ
- 人感センサー付きライトを設置して、夜間も明るく保つ
また、在宅中でも「少しだけ換気」と窓を開けたまま外出するのは非常に危険です。
泥棒はわずか数分のスキを狙って侵入します。
7-3. ベランダ・バルコニーも要注意
2階だから安心、という考えは危険です。
実際にはベランダの柵や雨どいを伝って侵入するケースが多く報告されています。
特に集合住宅やアパートでは、隣室のベランダ経由で侵入される被害もあります。
対策として、夜間や外出時は2階の窓も必ず施錠し、
ベランダに脚立や登れる物を置かないようにしましょう。
照明を設けて暗くならないようにするだけでも、犯人の心理にブレーキをかける効果があります。
7-4. 車庫・物置・庭まわりの防犯も忘れずに
庭や車庫も、実は侵入の「準備スペース」として利用されやすい場所です。
泥棒は、まず庭に忍び込んでドアや窓の構造を確認したり、工具を隠したりします。
以下のような対策で、敷地全体の安全性を高めましょう。
- 庭の死角に防犯カメラやダミーカメラを設置する
- 車庫や裏庭にセンサーライトを導入する
- 塀やフェンスが高すぎる場合は一部を透かし構造にして、人目を確保する
- 物置には南京錠やワイヤーロックを使用し、工具を屋外に放置しない
防犯対策の基本は、「侵入に時間をかけさせる」こと。
玄関・窓・勝手口・庭まわりのすべてに複合的な対策を講じることで、
犯人に「ここは時間がかかりそう」と思わせることができます。
――家全体を見渡して防犯を考えることが、最も効果的な対策です。
次の章では、実際に鍵交換を依頼するときに注意すべきポイントを、信頼できる業者選びの観点から解説します。
鍵交換を依頼する際の注意点
鍵を交換しようと思っても、「どの業者に頼めばいいのか分からない」「料金がいくらかかるのか不安」という方は多いでしょう。
ここでは、鍵交換を安心して依頼するためのチェックポイントをまとめました。
8-1. 相場価格と作業内容の目安を知っておく
まず、鍵交換を依頼する際に知っておきたいのが費用の相場です。
一般的な家庭用の玄関ドアであれば、以下のような価格帯が目安になります。
| 鍵の種類 | 交換費用の目安(税込) |
|---|---|
| ピンシリンダー(旧型) | 8,000円〜12,000円 |
| ディンプルキー(高防犯タイプ) | 15,000円〜25,000円 |
| 電子錠・スマートロック | 25,000円〜40,000円 |
| 補助錠の追加設置 | 5,000円〜15,000円 |
これに加えて、出張費(2,000〜5,000円前後)や夜間・早朝料金(20〜30%増し)が発生する場合があります。
また、古いドアや特殊構造の鍵では、加工費用が追加されることもあります。
ポイント:事前に「作業費+出張費+部品代+税」を含めた総額見積りを提示してもらうことが重要です。
電話見積りの段階で「○○円〜」としか言わない業者は、現地で高額請求するリスクがあるため注意しましょう。
8-2. 怪しい業者に注意!信頼できる業者の見分け方
インターネットで「鍵交換 即日対応」と検索すると、多くの業者が表示されます。
その中には誠実な業者も多い一方で、悪質な“高額請求トラブル”も後を絶ちません。
以下のようなポイントをチェックして、信頼できる業者を選びましょう。
- ① 料金が明確に表示されているか
公式サイトに具体的な料金表が掲載されているかを確認しましょう。曖昧な表記(例:「〇〇円〜」「状況により変動します」など)が多い業者は注意が必要です。 - ② 会社情報・所在地が明記されているか
住所や固定電話番号の記載があるか確認を。中には住所を偽装している業者もあります。 - ③ スタッフが身分証・作業証明を提示するか
正規業者であれば、必ず作業前に身分証や作業証を提示します。提示がない場合は依頼を中止する判断も大切です。 - ④ レビュー・口コミの内容が不自然でないか
「すぐ来てくれた!」「助かりました!」のような短文ばかりのレビューは信頼性が低い場合があります。Googleビジネスプロフィールなど、公的な評価を参考にしましょう。
注意:悪質なケースでは「出張無料」と言いながら現場で高額な部品交換を迫る手口もあります。
作業前に必ず総額を確認し、納得してから依頼しましょう。
8-3. 地域密着型の鍵業者を選ぶメリット
全国対応をうたう大手業者よりも、地域に根ざした鍵業者のほうが、迅速で安心な対応を受けられるケースが多くあります。
地元エリアを熟知しているため、到着までが早く、トラブル発生時にも再訪対応がスムーズです。
また、地域密着型の業者は口コミ・紹介による依頼が多く、信頼を重視した誠実な料金体系を維持している傾向があります。
「顔の見える業者」に依頼することが、結果的に安心と安全につながります。
8-4. 作業保証やアフターサポートを確認
鍵交換後も安心して使い続けるためには、作業保証やアフターサポートの有無を確認しておきましょう。
信頼できる業者であれば、「施工後○ヶ月以内の不具合は無料再調整」「部品保証あり」などの明記があります。
もしトラブルや不具合が発生した際に、電話一本で相談できる業者なら安心です。
「交換して終わり」ではなく、「その後も安心して任せられるか」が大切な判断ポイントです。
――次の章では、レスキューサービス24が実際に行っている防犯対策・鍵交換サービスの特長についてご紹介します。
レスキューサービス24が行う防犯対策の特徴
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9-5. 「壊される前に」守る防犯サポート
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――次の章では、本記事のまとめとして、今すぐ見直すべき防犯意識と行動のポイントを整理します。
まとめ|“壊されやすい鍵”を放置しないことが最大の防犯
泥棒や空き巣の被害は、決して特別なことではありません。
多くの被害者が「まさか自分の家が狙われるとは思わなかった」と口をそろえて話します。
しかし実際には、防犯意識のわずかな油断や、古い鍵をそのまま使い続けていたことが原因であるケースがほとんどです。
壊されやすい鍵には明確な特徴があり、ピッキング・サムターン回し・バンピングといった侵入手口はいまも進化を続けています。
防犯性能の高い鍵へ交換することは、侵入リスクを大幅に下げる最も効果的な手段です。
そして何より大切なのは、「壊される前に動く」こと。
鍵が回りにくい、古いタイプのまま、近所で空き巣があった――
そんな“小さなサイン”を見逃さず、早めの対策を取ることが、家族と財産を守る第一歩です。
また、玄関だけでなく、勝手口・窓・ベランダなど、家全体を一体として考えることで、防犯の効果は何倍にも高まります。
照明、防犯フィルム、補助錠、そして信頼できる鍵交換――すべての対策が組み合わさって、泥棒が「入りにくい家」になります。
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